【日本】ゴールドウィン、全ブランドで環境型素材に転換。2030年までに製品の90%で
ゴールドウィンは5月14日、事業サステナビリティと環境サステナビリティの両立を目指す長期経営戦略「PLAY EARTH 2030」を発表した。2025年、2030年、2050年の3段階でで目標を設定した。
戦略としては、「環境配慮素材への移行」「脱炭素社会の実現」「循環型社会の実現」の3つのアクションを設定した。同社は、「GOLDWIN」ブランドの展開の他、「エレッセ」「ザ・ノース・フェイス」「カンタベリー・オブ・ニュージーランド」「ヘリーハンセン」等の有力ブランドの日本でのライセンス型製造販売も行っている。
環境配慮素材への移行では、全ブランドで素材転換を進め、環境配慮素材を使用している製品割合を、2025年に全体の60%、2030年までに90%、2050年に100%にする。まず、繊維ベンチャーのスパイバーが開発したブリュード・プロテインの素材としての優位性に着目することから始め、2030年までに新規開発商品の10%でブリュード・プロテインを使用する。そのため、サプライチェーンの構築やコスト削減を進める。
【参考】【国際】ADM、スパイバーに59億円の追加出資。米国での量産体制構築。アパレル・自動車向け(2020年10月9日)
脱炭素社会の実現では、2025年までに日本国内の全事業所でカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)、2030年までに全事業所と直営店でカーボンニュートラル、2050年までにサプライチェーン全体でカーボンニュートラルを達成する。
循環型経済に向けては、2025年までに製品・材料からの廃棄物を80%減、2030年までに同100%減にする。2050年までにサプライチェーンを含めて廃棄物をゼロにする。
同社は2009年から、メーカーを問わず服を回収し原料リサイクルする「GREEN CYCLE」を開始。2020年度では3,855.7kgの服を回収した。回収した服のうち、ポリエステルやナイロン製の素材は、高純度の原料に戻すケミカルリサイクルを行い、ダウンウエアは新たなダウン製品の原料としている。
【参照ページ】決算説明と中期5ヵ年経営計画 (2022年3月期~2026年3月期)
【参照ページ】ゴールドウインの服のリサイクル活動「GREEN CYCLE」2020年度の実績について