【国際】マスターカード、スコープ3含めた2050年カーボンニュートラル目標設定。SBTi承認済み
決済世界大手米マスターカードは1月26日、スコープ3まで含め、2050年までに二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を達成するとの目標を発表した。中間目標として、2025年までに自社事業(スコープ1とスコープ2)の二酸化炭素排出量を2016年比38%削減し、スコープ3の二酸化炭素排出量を同20%削減する。
今回の目標は、気温上昇を1.5°C以内に留める科学的根拠に基づく削減目標(SBT)として設定。決済大手では初めて科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)からの承認も得た。
自社事業では、世界約180拠点のエネルギー使用量の50%以上を占めるデーターセンターでの再生可能エネルギー利用の拡大と省エネを実施。同社は、所有物件すべてでLEED認証を取得し、太陽光発電パネルも設置している。
同社の二酸化炭素排出量の70%以上を占めるスコープ3では、バージン・ポリ塩化ビニル(PVC)使用量削減イニシアチブ「Greener Payments Partnership」や、植林イニシアチブ「Priceless Planet Coalition」等を通じ、気候変動に向けた集団的エンゲージメントを主導する。
【参考】【国際】マスターカード、植林寄付クレジットカード発行。シティバンク等協働。国際環境NGOの寄付(2020年1月25日)
さらに同社は、スウェーデン・フィンテック企業Doconomyとも協働し、購買行動のフットプリント可視化ツール「Carbon Calculator」を提供。購買に伴うインパクトについて、消費者の理解促進を図っている。こうしたアクションを受け、マスターカードは、CDPのサプライヤーエンゲージメントで継続的にA評価を得ている。
同社は、将来的なカーボンオフセットの活用も示唆。広範な地域の経済的・社会的開発目標を支援も並行して実施していくという。
【参照ページ】Mastercard Pledges Net Zero Emissions; Innovates for Collective Climate Action