【フランス】ミシュラン、天然素材と再生素材46%のレースタイヤ完成。帆船機構の海運モデルも

タイヤ世界大手仏ミシュランは6月1日、タイヤと海運の2つの領域で新たなサステナビリティ・アクションを発表した。

まず、タイヤでは、モーターレース用に、天然素材と再生素材が全体の46%以上を占めるタイヤを開発したと発表した。ル・マン24時間レースを主催するACO(フランス西部自動車クラブ)が、2024年に予定している水素燃料電池専用の24時間レースで、GreenGTが製造するパワートレインを搭載するプロトタイプカーに採用される。

開発した素材は、天然ゴムと、廃タイヤから回収しリサイクルして生成した再生カーボンブラックを用いた再生タイヤの合計の含有割合を大幅に引き上げ、さらにオレンジとレモンの皮、ひまわり油、松脂、ブリキ缶からのリサイクル再生鋼も活用。全体で46%を実現した。

ミシュランは、同社製品における再生可能またはリサイクル素材を含有量を2030年までに40%、2050年までに100%にする目標を設定済み。また製品ライフサイクル全体を考慮し、環境インパクトを低減するエコデザインも行う。

【参考】【フランス】Carbios、廃PETのケミカルリサイクルでミシュランのタイヤ生産に成功。サーキュラー化(2021年4月26日)

もう一つの海運では、風を補助動力として活用するための帆船機構開発プログラム「帆船輸送(WISAMO)」を発表した。自動制御された伸縮式の帆で、商船とレジャーボートの双方に搭載可能。ミシュランの研究開発部門と、2人のスイスの発明家が共同開発した。燃費効率を最大20%向上し、二酸化炭素排出量を削減できる。WISAMOは、順調に進めば、2022年に商船に初搭載される見込み。

【参照ページ】2021 Movin’On: Michelin presents two innovations to accelerate the development of sustainable mobility
【画像】Michelin

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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