【国際】マイクロソフトとユニセフ、児童福祉サービス支援アプリ発表。コロナ禍で虐待リスク高まり

IT世界大手米マイクロソフトと国連児童基金(UNICEF)は12月1日、児童虐待や暴力を防ぐための児童福祉担当者向けウェブアプリ「Primero」の最新版をリリースした。ガーナでは、先行して試験運用を開始。2022年までに数十カ国でも展開し、2025年までに60カ国・地域へ拡大予定。

新型コロナウイルス・パンデミックに伴い、ソーシャルディスタンス等により暴力予防と対応サービスが104カ国で中断。合計で18億人の児童が児童福祉サービスにアクセスできなくなっているという。さらに、学校の閉鎖や、両親等の失業等により、数百万人もの子どもが暴力や虐待、ネグレクトに遭っている模様。

マイクロソフトとUNICEFは過去12ヵ月間、政府やその他のパートナーが人道的危機の対策として児童福祉サービスを支援するアプリを迅速に展開できるよう協働。同アプリは、マイクロソフトの技術インフラと設計を活用。オンライン・オフライン双方で福祉サービスを中断なく実施できるようにし、二段階認証により児童のプライバシーも強化した。同居者のいない子どや、親と別居する子ども、ジェンダーに根ざした暴力等、幅広く支援する。

同アプリはこれまで、バングラデシュ、ブルキナファソ、中央アフリカ、コロンビア、コンゴ民主共和国、ガーナ、グアテマラ、インド、インドネシア、イラク、ヨルダン、ケニア、キルギスタン、レバノン、リビア、マリ、ミャンマー、ナイジェリア、フィリピン、シエラレオネ、ソマリランド、ソマリア、南スーダン、スーダン、タジキスタン、タンザニア、ウガンダ、イエメン等29カ国・地域で展開。マイクロソフトとUNICEFは、政府と保護当局に対し、同アプリの採用を要請した。またUNICEFは、福祉担当者を「エッセンシャルワーカー」として認められるべきと提唱している。

【参照ページ】UNICEF and Microsoft launch improved, scalable technology to protect vulnerable children and women amid rise in domestic and gender-based violence due to COVID-19

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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