【国際】フォルクスワーゲン、中国でのEV用モーター生産開始。フォードも米国でのEV化加速

自動車世界大手独フォルクスワーゲンの部品製造子会社フォルクスワーゲン・グループ・コンポーネンツは11月16日、SUVタイプのEV「ID・4」に搭載するモーター製品「APP310」を中国・天津工場で生産すると発表した。

ID・4は、第一汽車集団(FAW)と上海汽車集団(SAIC)と共同開発した電気自動車(EV)用プラットフォーム「MEB」上で製造する。中国向けMEBモデルでは、将来的にも現地サプライヤーを活用。欧州および北米向けのMEBモデル用のAPP310については、ドイツ・カッセルの同社主要工場で生産するとした。

同社天津工場は、2012年から自動変速機の製造を開始。ハイブリッドトランスミッション「DQ400e」やモーター製品「APP290」に続き、APP310の製造も行う。カッセル工場と天津工場は、新製品の工業化に向け密接に協働。両工場は、年間88万台相当の製造技術があり、早ければ2023年には、最大140万台の製造が可能となる。

また自動車世界大手米フォードは11月10日、米カンザスシティ工場でカーゴバンタイプの新型電気自動車(EV)「E-Tansit」を製造すると発表した。同社は、法人・個人向けの電気自動車(EV)生産のため、北米工場への32億米ドル(約3,334億円)を投じるとし、今回の発表もその一環。

同社はすでに、電気自動車(EV)「F-150」製造のため、カンザスシティ工場に3億米ドル(約313億円)を投資。従業員7,500人の雇用を創出した。今後さらに、1億米ドル(約104億円)を投じ、正社員約150人を追加採用予定。米国で最も売れ行きのより商用バン「Tansit」をEV化したE-Tansitの製造を推進する。Eトランジットは2021年後半より販売開始予定。

同社は2050年までに二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を実現する目標を掲げており、2022年までにEV化に向け115億米ドル(約1.2兆円)を投資予定。2021年には、ミシガン南東部ヴァンダイク工場に1.5億米ドル(約156億円)を投資し、225人分の雇用を創出する見込み。電気自動車(EV)「Mustang Mach-E」.の開発では、年間50億ドル以上を投資。メキシコ・クアウティトラン工場で電気自動車(EV)増産を計画しているとした。

さらに2024年からは、カナダ・オンタリオ州オークビル工場での製造を次世代バッテリー式電動自動車(BEV)に転換するため、18億カナダドル(約1,432億円)を投資。自動車メーカーによるカナダでのBEV製造は初。

【参照ページ】Production of electric drives begins in China
【参照ページ】FORD TAPS KANSAS CITY TO ASSEMBLE ALL-ELECTRIC FORD E-TRANSIT; BUILDS OUT $3.2B NORTH AMERICAN EV MANUFACTURING FOOTPRINT

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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