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【国際】将来の気温上昇で国債格付が大幅引き下げの見通し。ケンブリッジ大研究

英ケンブリッジ大学のベネット公共政策研究所は3月18日、将来の気温上昇が各国の国債格付に与える影響を分析したワーキングペーパーを発表した。気温が上昇するほど大半の国の国債格付が引き下げられる見通しであることがわかった。

今回の研究では、気候変動の経済効果が、108ヶ国の国債のS&Pグローバル・レーティング格付に与える影響を、AIを用いてシミュレーションした。時間軸では10年、30年、50年の3段階で行った。分析の結果、例えば2030年までに大規模な対策を打たなかった場合、63ヶ国の国債が平均で1ノッチ格下げとなることがわかった。ドイツ、インド、スウェーデン、オランダでは3ノッチ、米国やカナダ、日本では2ノッチ、英国でも1ノッチ格下げとなる。

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同研究所は今回、新型コロナウイルス・パンデミックでは48ヶ国の国債が格下げとなったが、パンデミック以上に気候変動での格下げは大規模なものになると伝えた。

仮に気候変動が、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のRCP8.5シナリオで進んだ場合、2100年までに80ヶ国の国債格付は2.48ノッチ格下げとなり、印dのやカナダでは5ノッチ、中国では8ノッチも下がる。その場合の年間金利負担増は2100年までに1,370億米ドルから2,050億米ドルにもなる。

反対に、パリ協定に即し2100年までにカーボンニュートラルを実現した場合、平均の国債格下げは0.65ノッチの留められ、年間の金利負担増は330億米ドルにおさえることができる。

同研究所は、国債格付の格下げが、社債金利に与える影響も試算。2100年までに社債の年間金利負担増は、気候変動対策を取らない場合は620億米ドルにもなる。反対に気候変動を抑えれば、年間120億米ドルの増ですむ。

同研究所は、現在のESG格付には、気候変動リスクが適切に反映されていないとし、より深刻にリスクを織り込むべきと提唱した。

【参照ページ】THE FIRST CLIMATE SMART SOVEREIGN CREDIT RATINGS

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