【ヨーロッパ】プラスチック関連の2業界団体、ペレット流出ゼロで2022年にOCSヨーロッパ認証策定
欧州のプラスチック業界団体PlasticsEuropeと欧州プラスチック・コンバーター業界団体EuPCは1月4日、プラスチック・バリューチェーンでの・ペレット・ロスをゼロにするため、2022年までに認証制度「OCSヨーロッパ認証」を共同開発すると発表した。
プラスチック製品の原料となるペレットは、小粒のため製造過程や運搬過程にロスが発生する。しかしペレットの流出は、プラスチック汚染の原因となるため、不用意な流出を防ぐことで、プラスチック汚染を防止することができる。
ペレットやフレームのゼロに向けては、プラスチックの国際業界団体PLASTICSと米国化学協議会(ACC)が、1996年から「Operation Clean Sweep(OCS)」キャンペーンを展開。OCSへの自主的な加盟を呼びかけ、ペレットやフレークの流出ゼロに向けたアクション導入を求めてきていた。
今回PlasticdEuropeとEuPCが開発する認証は、OCSに立脚したものとなり、OCSの基準での外部監査が要求される。またOCSを実効的に導入するため、効果的、調和的、定量的なプログラムを検討していく。OCS
PlasticsEuropeは、2020年1月1日に同団体の加盟企業全てにOCSを義務化する決定を下し、現在加盟企業のOCS加盟割合を100%にすることを組織目標として掲げている。現在OCSの加盟企業は約1,200社で、ペレットの取扱量の多いスペインのカルタヘナとタラゴナ、英フェリックストーの3つの港湾もOCSに加盟している。
欧州化学工業連盟(Cefic)も、OCSヨーロッパ認証の開発に協力する。Ceficは、「化学品輸送サステナビリティ安全品質評価(SQAS)」スキームを運営しており、この知見をPlasticsEuropeとEuPCに提供。また、OCSヨーロッパ認証が完成した後は、SQASにOCSヨーロッパ認証の内容も統合し、SQASを取得すればOCSヨーロッパ認証の要件を満たす状態にし、事務手続きの手間を減らす。
【参照ページ】Plastics Value Chain leading the way towards zero pellet loss
【参照ページ】Cefic joins forces with Plastics Europe and European Plastics Converters to control pellet loss across the supply chain while reducing audit duplication