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【台湾】鴻海、2024年までに全固体電池完成。EV開発プラットフォームもリリースし市場参入加速
台湾電気電子大手・鴻海科技集団(Foxconn)は10月19日、同社初の「フォックスコン・テクノロジー・デー」イベントを台北で開催し、電気自動車(EV)開発ソフトウェア及びハードウェアのオープン・プラットフォーム「MIH」を発表した。主要なEV部品を生産し、EV関連事業を大幅に強化する。
鴻海科技は今回、同社の持つ技術の総力を挙げて自動車市場に革命を起こすという同社のビジョン「3+3=∞」を。同社のプラットフォームを通じて、ソフトウェアとハードウェアを分離させた開発を可能にしたことで、EV市場に参入する企業を大幅に増やす構想を披露した。狙いとしては、スマートフォンのようにOSを鴻海科技が提供し、メーカーをハードウェア開発に特化できるようにする。
また同社は、2024年までに商用の全固体電池を開発する計画も発表した。全固体電池は、EVの安全性とコスト削減に寄与すると大注目の技術。鴻海科技は今回、高密度ダイカスト法を独自に開発し、強度、可鍛性、腐食耐性の高い素材を開発できたと強調。これにより車体シャーシの軽量化とオープンモジュール化を実現していくという。
さらに同社の研究所は同イベントの場で、革新的な技術R&Dプログラムを10個開始すると発表。ハイコンピューティング・エンジンプラットフォーム、超省エネ型のIoTチップ設計、自動車向けのECUチップのハードウェア安全性メカニズム、シリコン産業向けの量子コンピューティング技術等を推進し、台湾での技術開発人材の育成と、台湾の経済発展に貢献していく。