【日本】政投銀、5カ年でGRIT戦略で5.5兆円投融資。ポセイドン原則にも署名
日本政策投資銀行(DBJ)は5月20日、2025年度までの中期経営計画を発表。「グリーン(G)」「レジリエンス&リカバリー(R)」「イノベーション(I)」「トランジション/トランスフォーメーション(T)」の4分野で「GRIT戦略」を標榜。2025年度までの5カ年で総額13兆円の投融資計画のうち、GRIT戦略で5.5兆円を投入すると表明した。
GRIT戦略の実行では、同行の社内組織を再編し、「2050年成長戦略本部」を発足。「サステナビリティ企画部」を「サステナブルソリューション部」に名称変更し、その傘下に置く。経営企画部にも「GRIT企画」を設けた。
また同行は同日、海運業界向けファイナンスに関する気候変動原則「ポセイドン原則」にも署名した。日本の銀行は、2019年8月に国際協力機構(JICA)、2020年3月に三井住友信託銀行、2021年1月に三井住友ファイナンス&リース、2021年2月に三井住友銀行、2021年3月に三菱UFJ銀行と新生銀行が署名している。今回のDBJで7社目。
【参考】【国際】海運ファイナンスのポセイドン原則、署名金融機関が20に増加。3社はすでにIMO整合性実現(2020年12月22日)
同行は、新型コロナウイルス・パンデミックでの緊急対応としても、2021年度、DBJと政府系金融機関で危機対応融資として最大10.6兆円を供給する計画。そのうち劣後ローンだけで3.5兆円を占める。2020年度の危機対応融資は2.2兆円で、規模は5倍を想定した。2.2兆円の業種内訳は、製造業36%、運輸・交通36%、卸売9%、宿泊・小売・飲食7%。
[2021年5月26日修正]
内容の一部に誤りがあり訂正した。
【参照ページ】第5次中期経営計画
【参照ページ】ポセイドン原則への参画について