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【国際】B7サミット、国際タクソノミーの必要性で一致。石炭火力も2040年廃止視野。経団連も署名

G7諸国の経済団体8団体は5月11日と12日、6月に英コーンウォールで開催されるG7サミットに先駆け、経済界のサミット「B7サミット」を開催。気候変動やデジタル分野での政策協調を促す共同声明を発表した。

B7サミットの構成機関は、日本経済団体連合会(経団連)、米国商工会議所、英産業連盟(CBI)、BusinessEurope、ドイツ産業連盟(BDI)、フランス企業運動(MEDEF)、イタリア産業総連盟(コンフィンダストリア)、カナダ商工会議所。

今回の共同声明は、「健康」「国際モビリティ」「マクロ経済対策」「インクルーシブ・リカバリー」「貿易」「気候変動」「デジタル」の7分野で政府への提言をまとめた。健康では、世界保健機関(WHO)の役割強化、新型コロナウイルス感染症ワクチンの生産と配布の促進、世界規模のワクチン接種の主導を掲げた。また海外渡航を復活させるための基準や手続きの国際統一の必要性も伝えた。

マクロ経済対策では、重要な資源や半導体に関するグローバルサプライチェーンの多様化での協調、人権に関する強力なスタンス等を打ち出した。インクルーシブ・リカバリーでは、サプライチェーン全体での経済活性化と雇用創出に向けた投資を加速させる大胆な政策、国際と国内双方でのインクルージョン、国際的な法人税制度改革に向けた経済協力開発機構(OECD)との協働をG7政府に求めた。貿易では、WTO改革を盛り込み、さらにWTOスキームの中に気候変動観点を組み込むことでも一致した。

気候変動では、CCUS(炭素回収・利用・貯留)装置の付いていない石炭火力発電所を、可能な限り2040年までに廃止することで合意。政府に対し、雇用転換と、CCUS技術イノベーションの推進、ゼロエミッション電源の技術開発を支援するよう求めた。また、脱炭素タクソノミーに関しては、国際的に統一したものを用いるべきと提言した。生物多様性、自然ポジティブ経済等のキーワードも盛り込んだ。

デジタルでは、新興技術の法規制フレームワークの協調、通信システムの1社集中の打破を政府に提言。さらに、G7諸国が進めている国際的なデータ転送に関する法規制の協調を支持した。

【参照ページ】B7サミット2021共同提言

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