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【日本】三菱重工、2021年3月期大幅減益。航空・火力で大きな損失。三菱パワーを吸収

三菱重工業は5月10日、2021年3月期連結決算を発表。売上が前年度の4兆413億円から3兆6,999億円(8.4%減)に、当期利益が871億円から406億円(53.4%減)に大幅に減少した。また巨額の赤字状態となっている三菱パワーを吸収合併することも発表した。

事業利益の影響では、新型コロナウイルス・パンデミックで米ボーイング向け航空部品が大幅減益となり900億円の損失。火力発電事業も450億円の特別損失を出した。国産ジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)関連損失は、2020年度3月期に2,633億円の損失を計上しているが、2021年3月期にも1,162億円の損失を計上した。また、洋上風力発電のMHIヴェスタスの持分全てをヴェスタスに売却したことで831億円の特別利益を計上した。

エネルギー関連事業は、受注残高が前年度の1兆7,721億円から1兆2,992億円に大幅に減少してきており、今後の収益にも赤信号が灯る。今回三菱パワーを吸収合併し、火力発電事業を中心に1,500人の配置転換を行い、事業縮小を実行。中期的な展望としては、2025年までに⽔素/アンモニアによるカーボンフリー発電を実証、商用化を開始することの他、次世代軽水炉型の原子力発電を開発すると表明した。水素事業にも活路を見出す。

他には、2021年度3月期には、三井E&Sから防衛装備事業を買収する一方、造船事業では香焼工場を大島造船所へ、工作機械事業を日本電産へ売却した。

【参照ページ】2020年度 決算概要及び2021事業計画推進状況
【参照ページ】三菱パワーを三菱重工に統合

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