スウェーデン自動車大手ボルボ・カーズは3月30日、全世界40,000人以上の従業員を対象に、4月1日から有給育児休暇をジェンダーを問わず1年間で24週分支給すると発表した。基準給与の80%の給与も保証する。

今回の制度は「家族の絆」と名付けられ、出産後の3年間は無条件で支給される。同社はインクルージョンを重視し、実子出産だけでなく、養子縁組、里親、代理出産、同性カップルでの養子等、親子の法的関係を問わない。また、有給育児休暇の制度がない国でも活用できる。

同社は、本社のあるスウェーデンでジェンダーを問わず育児休暇を法定化する制度が導入されたことに共感し、世界中での導入を決めたという。2019年には、欧州・中東・アフリカ（EMEA）で先行導入し、取得者のうち46%が父親だった。

育児休暇の取得については、自身の長期的なキャリア形成、周囲の反応、仕事への影響をおそれて、取りづらい雰囲気が課題となっているという。また特に父親は「家ではなく会社に行くべき」という暗黙のプレッシャーもあるという。同社は今回、24週間の有給育児休暇を大々的に制度化することで、取得を「デフォルト化」し、取得を奨励する規範を形成していくとした。

同社は、他社にも同様の動きが拡大することを期待しており、毎年、取得状況を公表していく考え。

【参照ページ】Volvo Cars Family Bond gives all employees 24 weeks paid parental leave