【日本】人権NGO13団体、DHCの「ヤケクソくじについて」を誹謗中傷と批判。ページ削除を要求
人権NGOヒューマンライツ・ナウ(HRN)を含む13団体は12月23日、DHCがホームページに掲載した同社会長名の文書に含まれる差別助長の文章に、ヘイトスピーチ的表現があるとして抗議文を送付したと発表した。
今回の文書は、同社のウェブページ「ヤケクソくじについて」に関するもの。「サントリーのCMに起用されているタレントはどういうわけかほぼ全員が小コリアン系の日本人です。そのためネットではチョントリーと揶揄されているようです。DHCは起用タレントをはじめ、すべてが純粋な日本企業です。」と表現。同ウェブページは、検索対象となることを避けるためか、テキスト文書ではなく、画像で文章が掲載されている。
今回の抗議文に署名したのは、ヒューマンライツ・ナウ、反差別国際運動(IMADR)、人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)、外国人人権法連絡会、在日韓国人問題研究所(RAIK)、ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会、アジア・太平洋人権情報センター等。
抗議文では、同ウェブページは、在日コリアンを誹謗中傷する一方で、日本人の優越性を流布しようとしていると批判。日本を含む182ヶ国が批准した国連の「人種差別撤廃条約」が明確に禁止をしている行為であり、街頭や市中で氾濫する在日コリアンなどに対するヘイトスピーチへの対応として、2016年に施行された「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」の「不当な差別的言動」そのものと言及した。
また、同ウェブページは、各種メディア及び市民社会から批判され、抗議の声が多数寄せられているにもかかわらず、その見解を明らかにせず、記事の削除も行っていないと事後対応についても批判した。さらに国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)や、日本政府の「ビジネスと人権」に関する行動計画(2020-2025)に鑑み、負の影響を早急に是正することを求められているとした。
【参考】【日本】外務省、ビジネスと人権に関する国別行動計画(NAP)策定。企業アクションには踏み込まず(2020年10月17日)
さらに、同社が差別表現を行うのは今回が初めてではないとも説明。同ウェブページを、一刻も早く削除するよう要求した。
【参照ページ】【声明】株式会社ディーエイチシーのヘイトスピーチに対する抗議声明
【参照ページ】ヤケクソくじについて
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