【国際】BP、米国での再エネに大規模投資。米最大洋上風力にも出資。豪ではカンタス航空と戦略提携
エネルギー世界大手英BPは、2025年まで再生可能エネルギーの設備容量20GW、2050年までに50GWの同社戦略目標に向け、1月下旬に具体的な投資計画を相次いで発表した。
【参考】【イギリス】BP、2025年までに再エネ20GW。太陽光中心、洋上風力はエクイノールと提携(2020年9月17日)
米国では、1月29日に、エクイノールが米国に保有するニューヨーク州沖の洋上風力発電所「エンパイア・ウィンド」と「ビーコン・ウィンド」への出資を発表。持分出資額額は11億米ドル(約1,155億円)で、2つの洋上風力発電所の持分の50%を取得する。エンパイア・ウィンドの総面積は323km2で、ビーコン・ウィンドは517km2。完成すると双方の合計設備容量は4.4GWで米国最大の洋上風力となる。BPは、洋上風力ではエクイノールと事業提携を締結している。
インディアナ州では、1月28日に、BP傘下の太陽光発電開発欧州最大手Lightsource BPが、米ベライゾンとの間で仮想電力購入契約(vPPA)を締結したと発表した。対象の電源は設備容量152.5MWの「Bellflower」太陽光発電所。同発電所建設の設計・調達・建設(EPC)は、米マッカーシー・ビルディング・カンパニー。2022年に稼働予定。ベライゾンも同様に2035年までにスコープ1とスコープ2での二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を目指している。
テキサス州では、1月26日に、Lightsource BPが3.8億米ドル(約400億円)を投じ、163MWの太陽光発電所「Elm Branch」と153MWの「Briar Creek」を仮想電力購入契約(vPPA)型で建設すると発表した。Elm Branch発電所の電力は、防衛情報サービスL3ハリス・テクノロジーズが最大100MWまでの仮想電力購入契約(vPPA)を締結。Briar Creek発電所の電力は、独アリアンツの多国籍企業リスクサービス・ブランド「AGCS(Allianz Global Corporate & Specialty)」のキャピタルソリューション部門がpgPPAを締結した。pgPPAは、vPPAの派生版。発電所から電力会社への売電価格を固定にし、当該価格と市場価格の差によるリスクを第三者の移転するスキーム。ソーラ・タックス・エクイティ型の出資をバンク・オブ・アメリカが、デット・ファシリティはING子会社のING Capitalとソシエテ・ジェネラルが提供。
またBPは1月27日、カーボンニュートラルの分野で、カンタス航空との戦略的パートナーシップも締結。両社は、オーストラリアで、持続可能な航空燃料(SAF)、航空業界の脱炭素化に向けたアドボカシー、再生可能エネルギー発電の促進等での共同プロジェクトを進める。
【参照ページ】bp completes entry into offshore wind, with strategic partner Equinor
【参照ページ】Lightsource bp signs power contract with Verizon for 152.5 megawatt solar farm in Indiana
【参照ページ】Lightsource bp completes $380M financing and mobilizes construction on 316 megawatts of solar in Texas
【参照ページ】bp and Qantas form strategic partnership to advance net zero emissions