【国際】ファイザーとBioNTech、新型コロナ・ワクチンのフェーズ3臨床で90%以上の有効性確認
製薬大手米ファイザーと独バイオ製薬大手BioNTechは11月9日、開発中の新型コロナウイルス・ワクチンのフェーズ3臨床試験について暫定結果を発表。被験者数万人に対し、90%以上の確率で感染を防ぐ効果が示されたと公表した。同日のファイザー株価は7.69%、BioNTechの米国預託証券(ADR)株価は13.9%上昇した。両社は、今後も研究を続け、安全性が確認されれば、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可(EUA)を申請する。
【参考】【国際】ファイザーとBioNTech、新型コロナワクチンBNT162の臨床試験を10月末までに完了の見込み(2020年9月15日)
【参考】【アメリカ】ファイザーとBioNTech、新型コロナワクチンBNT162で安全性・免疫原性確認。フェーズ1臨床(2020年8月25日)
【参考】【日本】ファイザーとBioNTech、厚労省と新型コロナワクチンBNT162供給で合意。2021年上半期、1.2億回分(2020年8月5日)
ワクチン開発では、ファイザー-BioNTech連合と、アストラゼネカ-オックスフォード連合の2社が、開発競争をリード。今回、ファイザー-BioNTech連合から90%以上という驚異的な有効性結果が発表され、大きな期待を集めている。アストラゼネカも同日、今回の発表に対し、「非常に期待が持て心強い」と語った。
ファイザーは、11月第3週にも安全性に関するデータがまとまると見立てており、その後、EUA申請となる。また同社は、新型コロナウイルス感染症ワクチンの国際的な調達・分配枠組み「COVAX」へも参画しているため、完成してもCOVAXの枠組みに応じて、参加国に人口比と分配され、国内では感染リスクの高い人が優先的に接種対象となる見込み。現在のCOVAX参加国は約170ヶ国。日本もCOVAXに参加しているが、米国は未加盟。
【参考】【国際】製薬大手16社、新型コロナの医薬品アクセス拡大で共同声明。業界で収束に向け結束(2020年10月5日)
【参考】【中国】政府、新型コロナワクチンの国際分配スキームCOVAXに加盟。人口均等配分を期待か(2020年10月16日)
【参照ページ】UPDATE: ALBERT BOURLA DISCUSSES COVID-19 VACCINE EFFICACY RESULTS
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